うっかりミスでクレジットカードの引き落とし日に口座残高不足で滞納してしまうケースは以外とよくあることです。
結論から言えば、クレジットカードの利用制限がかかっていなけば利用しても特にペナルティーを受けることはありません。
ただし、うっかりミスだとしても「滞納はクレジットカード会社との契約違反」であることには変わりありません。
本記事では、クレジットカードの支払いを滞納してしまった場合に覚悟するべきリスクについて私の体験談をもとに解説します。
- クレジットカードの支払いを滞納する5つのリスク
- 滞納しそうな時にやるべきこと&やってはいけないこと
「一度っきりのうっかりミスで滞納してしまった」と言う程度であれば、その後早急に支払いさえすれば、何ともない(大目に見てもらえる)ことがほとんどですが、これが毎月の様に常習化してしまうと、危険です。
ちなみに、クレジットカードの滞納は多重債務やカード破産に陥るきっかけになります。「1度くらいなら大丈夫」という軽い気持ちが常習化してしまい、気付いたころには返済しきれないほどのリボ払い残高を抱えてしまうケースは本当に珍しくありません。
目次
クレジットカードの支払いを滞納する5つのリスク
どんな理由があっても「滞納はクレジットカード会社との契約違反」です。
それなりのリスクを伴うことは覚悟しましょう。
滞納後に覚悟すべきリスク
- 遅延損害金が発生する
- カード利用制限がかかる
- カード利用限度額の引き下げ
- クレジットカードの強制解約
- ブラックリストに載る
上から順にペナルティーのリスクは高くなります。「毎月の様に滞納してしまっているけど、遅れて支払えば問題ない」と軽く考えている滞納常習者は要注意です。
では、1つずつ解説してみます。
滞納後に覚悟すべきリスク①
遅延損害金が発生する
クレジットカードの支払い日(口座振替日)に残高不足で滞納してしまった翌日から滞納日数に応じた「遅延損害金」が発生します。
遅延損害金は自動計算されて翌月の請求額に加算されます。
遅延損害金は年率14.6%
滞納をそのままにしておくと「遅れて支払いすればOK」というわけではなく、滞納日数に応じて14.6%の利息が発生するため、早急に支払うことをおすすめします。
遅延損害金
= 請求額(利用額)×14.6%÷365×滞納日数
例) 10万円の請求額を10日間滞納した場合
- 遅延損害金
=10万円×0.146÷365×10
=400円
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滞納後に覚悟すべきリスク②
カード利用制限がかかる
クレジットカード会社によっては支払い期日に引落されずに滞納が確定した翌日にカード利用が制限されるケースもあります。
つまり、クレジットカードが使えなくなります。
どのタイミングでカード利用制限がかかるかは、クレジットカード会社によって異なる対応がとられます。
私はこれまで「三井住友visaカード」と「楽天カード」が強制解約された経験がありますが、滞納した時の対応は2社ともバラバラでした。
- 三井住友visaカード:滞納した翌日にカード利用制限
- 楽天カード:滞納して10日前後でカード利用制限
カード利用制限がかかってしまった場合、滞納分を振込もしくはコンビニ払いすれば、即日もしくは翌日には通常通り利用できる状態に戻ります。
もし滞納分を支払ってもカード利用制限が解除されない場合は「カード利用枠の引き下げ」もしくは「強制解約」されている可能性が考えられます。
楽天カードはカードの申請条件や滞納時の対応など、他クレジットカード会社と比較して全般的に“緩い”印象があります。
楽天カードの滞納について以下ページに詳しくまとめていますので興味ある方はご参考にどうぞ。
滞納後に覚悟すべきリスク③
カード利用限度額の引き下げ
ご自身のクレジットカードの利用限度額を把握していますか??
一般カードの場合、学生やフリーター:10~30万円、社会人:30万円~100万円の利用限度額になっているケースがほとんどです。
ゴールドカードクラス以上だと、普通の会社員でも300万円~の利用限度額が設けられていることも珍しくありません。
しかし、滞納が発生すると利用限度額が引き下げられる可能性があり、滞納する月が続けば間違いなく利用限度額は引き下げられます。
さらに、一度引き下げられた利用限度額は再度引き上げられることはほぼありません。
もし、カード利用額が引き下げられるとカード利用可能枠が少なくなるため、カード利用制限がかかっていなくても利用枠がなくなりカードが使えなくなることも起こり得ます。
また、利用限度額の引き下げはクレジットカード会社から要注意人物としてマークされている証拠です。「いい加減にしないと強制解約するよ?」という警告だと考えましょう。
滞納後に覚悟すべきリスク④
クレジットカードの強制解約
強制解約もしくは会員資格取消という言葉を始めて聞く人もいるかもしれません。要するにクレジットカード会社からの強制的な追放宣告です。
簡単に言えば、「あなたとの契約を打ち切りましたのでもう当社のカードは使えません」ということです。
ただし、1度や2度の滞納で強制解約されるケースは考えにくいため、ほとんどの人にはご縁がないと思いますので安心してください。
強制解約されるケースは「滞納を常習的に繰り返している」場合と、その他の規約違反行為が発覚した場合です。
強制解約についてクレジットカード会社に問い合わせても具体的な理由を教えてはもらえません。
おそらくですが、会員のこれまでのデータ(会員歴や利用履歴、返済履歴など)から総合的に判断してペナルティーを科していると思われるため、「○○したら必ずこうなる」と断言することはできないでしょう。
滞納後に覚悟すべきリスク⑤
ブラックリストに載る
結論から言うと、クレジットカードの滞納が原因でブラックリストに載る可能性はほとんどありません。その理由は「ブラックリストに載る前にクレジットカードが強制解約されるため」です。
ブラックリストに載るには「3ヵ月以上、もしくは61日以上の滞納」が条件になります。通常、クレジットカード会社が3ヵ月以上の滞納を許すわけがありません。
そのため、クレジットカードの強制解約はブラックリストに載る条件に達する前に実行されるため、強制解約だけではブラックリストに載ることはないと考えられます。
つまり、クレジットカード会社が独自に決定する強制解約とブラックリストに載ることは別問題と言うわけです。
クレジットカードの強制解約≠ブラックリスト
ただし例外もあります。クレジットカードの強制解約後も支払いをせずに滞納期間が3ヵ月以上、もしくは61日に達した場合はブラックリストに載ってしまうことを覚悟してください。
滞納しそうな時にやるべきこと&やってはいけないこと
予期しない事態により出費が一時的に重なってしまい、今月は支払いができそうにないっといったケースは誰にでも起こりえることです。
だからと言って滞納してはいけません。
もし、支払日(口座振替日)までに請求金額を用意できないことが事前にわかる場合は、事前い対応しておきましょう。
滞納前にやるべきこと
- カスタマーセンターに相談する。
- 分割払いに変更できないか確認する。
カスタマーセンターに自分から電話するのはちょっと勇気が必要なことですが、滞納するよりかは誠意ある行動です。支払いが遅れそうということを伝えると「いつまでに支払いできそうか」「分割払いはできるか」ということ聞かますので、滞納前に相談しておくことをおすすめします。
また、クレジットカード会社によってはWebから分割払いに変更できるかもしれません。
例えば、楽天カードには「あとから分割払い」という便利な機能があるため、支払額を無理のない範囲でコントロールすることができます。
※支払い回数によって分割手数料は発生します。
滞納前にやってはいけないこと
- 滞納覚悟で放置する。
- 「あとからリボ払い」を利用する。
放置は一番やってはいけません。故意に契約違反する行為は絶対にやめましょう。
そして、「あとからリボ払い」も絶対やってはいけない行為です。リボ払いするくらいならカスタマーセンターに連絡して分割払いのお願いをしてください。
リボ払いだけは、絶対にやめましょう。リボ払いはあなたの人生をどん底に突き落としかねないクレジットカードの罠(ワナ)です。
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まとめ
クレジットカードの滞納は契約違反であり、それなりのリスクを伴うことは覚悟しておいてください。
滞納後に覚悟すべきリスク
- 遅延損害金が発生する
- カード利用制限がかかる
- カード利用限度額の引き下げ
- クレジットカードの強制解約
- ブラックリストに載る
私の経験から言うと、1度や2度の滞納であれば、遅延損害金が発生する程度で特に問題が生じることはありません。
しかし、1度や2度の滞納がクセになってしまい、「振込用紙が郵送されてから支払えば大丈夫」と軽く考えて滞納常習犯になってしまう可能性は誰にでも起こりえることです。
ちょっとした気のゆるみが、取り返しのつかない事態に発展することも少なくありません。
多重債務やカード破産に陥るきっかけは、軽い気持ちでやってしまったクレジットカードの滞納です。そこから人生が狂いだす可能性があります。
滞納は借金であり、契約違反です。
クレジットカードを利用している以上、借金を背負うリスクは常にあります。ありきたりな言葉ですが「ご利用は計画的に」。これがすべてです。