楽天カードには「再振替サービス」があるため、毎月27日の請求日(引落日)に口座残高不足で引落不可になっても、翌日以降の4営業日以内に入金しておけば自動再振替が行われます。
ただし、再振替期間中に入金した場合でも、滞納日数に応じた遅延損害金が発生します。とはいえ、数万円程度の支払い額を数日間滞納しても遅延損害金額は数十円~数百円程度にしかかなりません。
しかし、本当に注意しなければならないペナルティは、“遅延損害金以外”です。
本ページでは「楽天カードの支払いが遅れた時のペナルティ」と「支払が遅れた時の対処法」について解説します。
楽天カードの支払いが遅れた後のペナルティ

楽天カードは学生や主婦でも入会しやすいクレジットカードとして有名です。その反面、滞納や途上与信には厳しく対応しています。
✓途上与信とは?
途上与信とは、クレジットカード会社が定期的に行う会員の信用情報の抜き打ち審査のことです。詳しくはこちらのページをご参照ください。
楽天カードの支払い日(引落日)は毎月27日です。
※27日が土日・祝日の場合は翌営業日に引落が行われます。
もし、楽天カードの支払いが遅れた場合、滞納日数に応じて以下のペナルティが発生します。
- 遅延損害金が発生する
- 信用情報に滞納履歴が記録される
- 楽天カードの利用が制限される
- 楽天カードが強制解約される
- ブラックリストに登録される
もし、支払い日に口座残高不足で引落不可、つまり滞納してしっまた場合、ペナルティは遅延損害金だけではありません。
では、上記のペナルティを1つずつチェックしてみましょう。
ペナルティ①:遅延損害金が発生する
楽天カードの支払い日(引落日)に残高不足で滞納してしまうと、翌日から滞納日数に応じた“遅延損害金”が発生します。
- ショッピング利用の場合:年率14.6%
- キャッシュング利用の場合:年率20.0%
遅延損害金は以下の計算式によって自動算出され、翌月の請求額に加算されます。
遅延損害金
=請求額×年率÷365日×滞納日数
例えば、10万円のショッピング利用の支払いを10日間滞納した場合、400円の遅延損害金が請求されます。
※10万円×0.146÷365×10=400円
正直なところ、数日程度の滞納で請求される遅延損害金は、利用額と比較すれば気にならない程度の金額にしかなりません。
ただし、本当に注意すべきは遅延損害金以外のペナルティです。
ペナルティ②:信用情報に滞納履歴が記録される
楽天カードに限らず、私たちのクレジットカードやカードローンなどの使用情報(契約情報、返済状況など)は以下の信用情報機関に記録・管理されています。
例えば、楽天カードの支払いを滞納した履歴や強制解約された情報は上記の信用情報機関に記録されます。その情報は他クレジットカード会社や銀行などの金融機関も上記の信用情報機関を介してチェックすることが可能です。
つまり、楽天カードの滞納および強制解約などのマイナスな情報は信用情報機関を介して他社と共有され、新規のクレジットカード発行審査やローン審査に影響します。
また、信用情報機関に記録された情報は契約期間中および契約終了後5年以内は保管され続けます。
※過去に返済トラブルなどがあった人がクレジットカード審査に落ちやすくなるのは信用情報機関に記録が残っているためです。
ペナルティ③:楽天カードの利用が制限される
楽天カードの場合、毎月27日の支払い日(引落日)に引落不可で滞納が発生してしまっても、翌日からカード利用制限はかかりません。
実際にカード利用制限がかかるのは再振替期間終了後になります。
※今月の再振替期間はこちら
ただし、カード利用制限がかかる具体的な時期は明確ではなく、会員ごとに異なる対応が取られているようです。ちなみに、私の場合は翌月10日前後にカード利用制限がかかることが多かったです。
なお、支払い遅れが原因でカード利用制限がかかると「楽天e-NAVI」にエラーコード1が表示されます。
※エラーコード2が表示されている場合は強制解約されたことになります。
ペナルティ④:楽天カードが強制解約される
「滞納はしてはいけない」ということは大前提ですが、もし支払いが遅れても再振替期間中に引落口座に入金することができれば、特に問題ないでしょう。
ただし、再振替期間中に入金せず、カード利用制限がかかったあとも滞納を続けると、楽天カードが強制解約されてしまいます。
つまり、「あなたとの契約を解除したので楽天カードは使えないよ。ついでに、信用情報機関にも報告しといたよ」ということ。
※クレジットカードの強制はカードが使えなくなるだけでなく、信用情報に深刻なダメージを与えてしまいます。
なお、楽天カードが強制解約される最に事前通知はありません。
「楽天e-NAVI」に以下の表示が出ている人は強制解約済みの証拠です。

エラーコードの表示通り、カード裏面にある電話番号に問い合わせをしても、強制解約の理由については教えてもらえませんし、カードが復活することもありません。。
ちなみに、楽天e-NAVIに表示されるエラーコードには6種類あり、それぞれでエラーの理由が異なります。
エラーの種類・原因 | |
エラーコード:1 | 利用停止 ※滞納金を支払えば復活する。 |
エラーコード:2 | 強制解約 ※復活不可。諦めましょう。 |
エラーコード:A | キャッシングの利用停止 ※滞納金を支払えば復活する。 |
エラーコード:M | 増額申請の拒否 ※年収が低いことが原因。 |
エラーコード:G | 増額申請の拒否 ※他社での借入が原因。 |
エラーコード:C | システムエラー ※復旧するまで待つ。 |
エラーコード:2が表示されていると、もう手遅れです。
ちなみに、楽天カードが強制解約されることで、その他の所有している他社のクレジットカードも強制解約される可能性が高いでしょう。詳しくは以下のページをご参照ください。
≫ 楽天カードが強制解約されてるとブラックリストに登録される?
※クレジットカードの強制解約は連鎖します。
ペナルティ⑤:ブラックリストに登録される
債務整理(自己破産など)をしていなくても、クレジットカードの滞納が原因でブラックリストに登録されるケースがあります。
なお、ブラックリストとは、信用情報機関が管理している私たちの信用情報に“異動”情報が記録されることを意味しています。
※ブラックリストという名簿(リスト)が存在するわけではありません。
ブラックリストに登録されるかどうかは各信用情報機関によって基準が定められています。楽天カードが加盟している2つの信用機関の基準は以下の通り。
- 信用情報機関CIC:61日以上または3ヶ月以上の延滞をした場合
- 日本情報信用機構JICC:3ヶ月以上の延滞をした場合
つまり、2ヵ月以上の滞納が続けばブラックリストに登録(信用情報に異動が記録)されることになります。
1度ブラックリストに登録されてしまうと、現在の滞納額を完済してから5年間は記録が保管されます。すぐに滞納額を完済できない場合、債務整理をした方が早い段階でブラックリストの登録情報が消えるケースがあります。
例えば、以下の2つの例を考えてみましょう。
- 23歳でブラックリストに登録され、その後5年かけて借金を返済した場合
➥33歳までブラックリストに登録されたまま… - 23歳でブラックリストに登録され、24歳で債務整理した場合
➥28歳までブラックリストの登録情報が解除!
30歳前後の年齢は人生が大きく動き始める変化が多い時期です。
例えば、結婚して家族を持つときに“住宅ローンや自動車ローンを組むことができない”、仕事の転勤で引っ越さなければならない時に、“賃貸契約が結べない”などの不都合が出てくるかもしれません。
いろんな可能性を考えた場合、できるだけ早い時期に信用情報をクリーンにしておくことで将来の自由度を高めることができるはずです。
≫ 借金問題の95.6%は任意整理によって解決しています
※自己破産以外にも借金問題の解決方法があります。
楽天カードの支払いが遅れた時の対処法
毎月27日に支払いが遅れた場合は以下の3つのうち、いずれかの方法で至急お支払いください。
- 再振替期間中に入金する
- 指定口座に振り込みする
- 督促状でコンビニ払いする
1つずつ見てみましょう。
対処法①:再振替期間中に入金する
楽天カードは、口座残高不足によって滞納が発生した場合、翌日から営業4日間は自動で『再振替』されるサービスが適応されます。
つまり、27日の支払(引落)日に間に合わなかった場合は翌日~4日以内に登録している引落口座に入金すれば、自動で支払いが完了します。
今月の来振替スケジュールを以下にまとめていますので参考にどうぞ。
楽天カードの再振替スケジュール(2022年6月)
日程(2022年) | 口座状況 |
6月27日(月) | 自動引落(不可) |
6月28日(火) | 再振替(1回目) |
6月29日(水) | 再振替(2回目) |
6月30日(木) | 再振替(3回目) |
7月01日(金) | 再振替(4回目, 最終) |
上記の通り、6月の再振替期間は土日を挟まないため、再振替日(最終日)は7月01日になります。もし27日に口座残高不足で引落不可になった場合は7月01日までに口座入金しておきましょう。
※再振替サービス期間中はカード利用停止になりません。
ただし、再振替が適応される口座は以下の18行のみなのでご注意ください。
✓再振替が適応される銀行口座
楽天銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、北海道銀行、北陸銀行、横浜銀行、千葉銀行、広島銀行、福岡銀行、熊本銀行、親和銀行、常陽銀行、肥後銀行、八十二銀行、ゆうちょ銀行
なお、ゆうちょ銀行だけ再振替日が月末日の1日のみです、ご注意ください。
楽天カードの再振替が適応されない口座を利用している場合、指定口座に直接振込みする必要があります。
対処法②:指定口座に振り込みする
再振替口座以外の口座を利用している人、もしくは再振替期間に入金できなかった人は、「楽天e-NaVI」で振込口座を確認することができます。
※会員によって振込口座が異なります!
滞納している状況で「楽天e-NaVI」にログインすると、トップページ上部に「至急こちらのお知らせをご確認お願いいたします」という青色のバーが出ているはずです。上部の青色のバーをクリック(タップ)すると、振込先口座と振込金額の案内が表示されますので、指示に従ってお振込みください。
対処法③:督促状でコンビニ払いする
支払い催促の督促状(ハガキ)が自宅に届いている人は、督促状に印字されたバーコードをコンビニのレジで読み取ってもらって支払いすることが可能です。
ちなみに、滞納時に送られてくる督促状は1枚につき216円の送付手数料が発生していることは覚えておいた方が良いでしょう。
また、コンビニ払いする場合は送付手数料とは別に、コンビニ払い手数料も発生します。
請求額 (遅延損害金含む) | コンビニ払い手数料 |
1円~1万円未満 | 66円 |
1万円~5万円未満 | 110円 |
5万円~30万円未満 | 330円 |
なお、督促状(ハガキ)は引落日から4営業日以内に入金が確認されない場合に登録住所宛に送付されます。無駄な手数料を払わないためにも、再振替期間中に支払いを完了させておくことをおすすめします。
※その他、遅延損害金も発生しています。
✓すぐに支払いができない場合
楽天カードコールセンターに直接電話して、支払い期限を延長してもらえないか相談してみましょう。
- 連絡先:0750-66-6910
- 受付時間:9:30~17:30(平日)
基本的に、支払い期限については柔軟に対応してもらえるはずです。
ただし、支払いが完了するまでの期間中は遅延損害金が発生し続け、楽天カードも利用制限がかけられて使用できない状態になります。
まとめ:楽天カードは滞納に厳しい※即解約される可能性あり
楽天カードに限らず、毎月の支払いを滞納し続けると様々なペナルティが発生します。最悪の場合、ブラックリストに登録され、クレジットカード会社に訴えられる可能性もあるでしょう。
楽天カードの支払いに遅れた場合、滞納日数に応じて以下のペナルティが発生します。
- 遅延損害金が発生する
- 信用情報に滞納履歴が記録される
- 楽天カードの利用が制限される
- 楽天カードが強制解約される
- ブラックリストに登録される
毎月のように滞納を繰り返す、もしくは滞納期間が1ヶ月以上になれば強制解約される可能性は極めて高くなります。
また、ブラックリストに登録されるまでの滞納期間の猶予は2ヵ月。同時期に楽天カードから内容証明郵便による一括請求の督促状が届くはずです。
控えめに言って、内容証明郵便が届いたら…やばいです。
つまり、クレジットカード会社は着実に裁判の準備を進めているのです。
裁判に発展すると、裁判所命令による財産差押えが強制執行され、真っ先に勤務先からの給与・賞与が差し押さえられます。この時、勤務先に対して「給与・賞与差押えの勧告書」がと届きます。。

※裁判を起こされて手遅れになる前に。