海外でクレジットカードが使えないことは珍しいことではありません。
主な原因は「不正利用検知システム」によるセキュリティーロックです。この場合、カード会社に電話すれば解除してもらえます。
ただし、暗証番号を連絡3回間違った場合のセキュリティーロックは、カードを再発行する必要があるのでご注意ください。
※カード会社に電話しても解除できません。
本ページでは「海外でクレジットカードが使えない原因」について詳しく解説します。
海外でクレジットカードが使えない8つの原因
「海外旅行先でクレジットカードが使えない」という経験をしている人は多いはず。ちょっと困りますよね。。
海外でクレジットカードが使えない原因は、主に以下の8つ。
- 不正利用検知システム発動した
- 暗証番号を3回連続で間違えた
- カード利用限度額を超えた
- カードブランドの加盟店ではない
- クレジットカードの磁気不良
- お店の決済端末の不具合
- クレジットカードの有効期限切れ
- 途上与信に引っかかった
1つずつ見てみましょう。
➀:不正利用検知システムが発動した
海外でクレジットカードが使えないほとんどの原因は「不正利用検知システム」によるセキュリティーロックです。
たとえば、普段利用しない場所やサイトでの利用、同一店舗(サイト)で連続利用した場合に「不正利用検知システム」が発動することがあります。
「不正利用検知システム」によるセキュリティーロックは、カード会社に電話して解除することができます。
海外からカード会社に電話をする際、コレクトコールを用意しているカード会社もあるので、ご利用中のカード会社のWebサイトをチェックしておきましょう。
※コレクトコールとは、通話料金を着信者が負担するサービスです。
➁:暗証番号を3回連続で間違えた
クレジットカード決済する際、暗証番号の入力を求められることがありますよね。海外では「PIN code, please」って言われます。
この時、 3回連続で暗証番号(PIN code)を間違えると、クレジットカードがロックされて使えなくなります。
海外に限らず、国内利用であっても3回連続で暗証番号入力を間違えるとクレジットカードが使えなくなります。
※A店舗で2回間違え、その後お店を変えてB店舗で1回間違えてもアウトです。
なお、間違えた回数のカウントは正しい暗証番号を入力するまで復活しないのでご注意ください。
➂:カード利用限度額を超えた
クレジットカードの利用限度額は、毎月利用できる限度額ではなく、カード会社に前借りできる限度額です。
たとえば、月末締め翌月27日払いのクレジットカードの利用限度額20万円の場合、1日~30日までに15万円使うと、翌月27日の返済日に15万円の返済が完了するまで5万円しか利用できなくなります。
この仕組みを知らずに、海外で利用限度額を超えてクレジットカードが使えなくなる人は多いかもしれません。
また、ホテル料金のお支払いの際の“デポジット”にも注意すべきでしょう。
海外のホテルでは、チェックイン時に宿泊料金とは別に、デポジットが発生します。デポジットは“万が一の時の保証”なので、部屋の物を壊したりしなければ返金されます。
ただし、デポジットはチェックアウトするまで返金されません。
※チェックアウトするまでカード利用枠が仮押さえされた状態になります。
海外でホテルを利用する際は、デポジットでいくら仮押さえされるのかを考慮して、計画的にクレジットカードを利用しましょう。
④:カードブランドの加盟店ではない
海外で「VISA」や「Mastercard」の加盟店でないショップはほとんどありませんが、「JCB」は海外で使えない可能性が高いです。
JCBは日本のカードブランドなので、海外(特にヨーロッパあたり)ではJCBのクレジットカードが使えないお店が多いです。
※ハワイはJCBが使えます。
なお、お手持ちのクレジットカードのカードブランド(VISA, Master, JCBなど)が使えるかどうかは、店舗入り口やレジ横にロゴがあるかチェックすることができます。
⑤:クレジットカードの磁気不良
磁気タイプのクレジットカードは磁気不良を起こしやすいため、カード決済端末でエラーが発生することがあります。
さらに、現在ではICチップ搭載のクレジットカードが主流のため、海外では磁気タイプのカード決済ができないお店もあります。
※バスや地下鉄など、ICチップ搭載カードのタッチ決済のみ可能な場所もあります。
海外に行く前に、ICチップ搭載のクレジットカードに切り替えておくことをおすすめします。
⑥:お店のカード決済端末の不具合
お店側の決済端末が原因でクレジットカードが使えないケースもあります。
特に、日本のようにインフラが整っていない国や地域では、お店側の問題でクレジットカードが使えないこともあるので、あらかじめ現金を用意しておいた方が良いでしょう。
⑦:クレジットカードの有効期限切れ
クレジットカードは有効期限が切れる前に、新しいクレジットカードが登録住所に届き、自動更新されます。
ただし年間を通して利用頻度が低かったり、全く使っていないクレジットカードの場合は有効期限切れと同時に強制解約されることがあります。
普段あまりクレジットカードを使わない人は、海外に出発する前に有効期限をチェックしておきましょう。
⑧:途上与信に引っかかった
クレジットカード会社は、会員の信用情報を再審査する「途上与信」を数ヶ月~半年に1回の頻度で実施しています。
途上与信とは?
信用情報機関が管理する信用情報に基づき、会員の信用度・返済能力を再審査すること。つまり“信用情報の抜き打ちチェック”です。
途上与信では、他社との契約内容や利用/返済状況などがチェックされます。
海外旅行に行くタイミングでクレジットカードが強制解約されてしまうと最悪です。“いつ途上与信が行われても大丈夫”のように、クレジットカードは計画的にご利用ください。
≫ 楽天カードでキャッシングできない原因とは?後付けする方法も解説
海外でクレジットカードが使えない!を避けるための対策
海外でのクレジットカードが使えない、という状況を避けるために、出発前に以下をチェックしておきましょう。
- 出発前にクレジットカード会社に連絡する
- 暗証番号をチェックする
- 利用限度額&支払いサイクルをチェックする
- 引落口座の残高をチェックする
- 複数ブランドのクレジットカードを用意する
1つずつ見てみましょう。
➀:出発前にクレジットカード会社に連絡する
海外でクレジットカードを利用する際、事前にカード会社に連絡する必要はありません。
ただし渡航前にカード会社に連絡しておくことで、「不正利用検知システム」によってセキュリティーロックがかかる心配がなくなります。
もしくは渡航に必要な旅費(航空券の購入やホテルの予約)をクレジットカードで決済しておくことで「不正利用検知システム」の対策になるでしょう。
※事前にカード決済しておくことで「この人は海外行くっぽいね」とカード会社が把握できます。
➁:暗証番号をチェックする
暗証番号(PIN code)は3回連続で間違えるとアウト!
暗証番号を3回連続で間違った場合は、カード会社に電話してもロックは解除できず、再発行する必要があります。
※不正利用検知システムによるセキュリティーロックはカード会社に電話すれば解除してもらえます。
ただし海外にいる場合、クレジットカードの再発行ができない(郵送不可)ため、成す術が無くなってしまいます。
普段あまりクレジットカードを利用しないひとは、出発前に暗証番号を確認、もしくは最新の暗証番号に変更しておきましょう。
➂:利用限度額&支払いサイクルをチェックする
「利用限度額がいくらなのか」
「何日締めの何日払いなのか」
出発前にチェックし、支払日までに利用可能な限度額を確認しておきましょう。
もし利用限度額に不安がある場合、一時的に利用限度額を増額申請することも可能です。
ただし増額申請には審査があるため、必ずしも希望通りの金額に増額できるわけではない、ということは覚えておきましょう。
④:引落口座の残高をチェックする
海外旅行中にクレジットカードの引き落としがある場合は、事前に口座残高を確認しておきましょう。
口座残高不足で引落不可になった場合、カード利用制限がかかり、未清算額のお支払いが完了するまでクレジットカードが使えなくなります。
たとえば、年会費無料で海外旅行傷害保険付きの楽天カードは強制解約されやすいクレジットカードという側面があります。また、会員資格取消になったクレジットカードへの再入会は、原則無理だと思った方が良いでしょう。
海外滞在中にクレジットカードが強制解約されないように、引き落とし口座の残高は事前にチェックしておくことをおすすめします。
⑤:複数ブランドのクレジットカードを用意する
もしもの時に備えて、海外に行くときはカードブランドの異なるクレジットカードを複数枚(最低でも2枚)用意しておきましょう。
海外旅行する人におすすめのクレジットカードは『楽天プレミアムカード』と『エポスカード』の2つの組み合わせがおすすめ。
楽天プレミアムカード | エポスカード | |
年会費 | 11,000円 | 無料 |
新規入会特典 | 5,000ポイント付与 | 2,000ポイント付与 |
海外旅行傷害保険 | 最高5,000万円 ※利用付帯 | 最大500万円 ※自動付帯 |
海外空港ラウンジ | 利用可(無料) | なし |
国内空港ラウンジ | 利用可(無料) | なし |
その他 | ・空港手荷物宅配サービス ・楽天市場でポイント5倍 | なし |
※スマホでご覧の方は左右にスクロールできます。
『楽天プレミアムカード』をおすすめする理由は、➀空港ラウンジが利用できるプライオリティパス、➁空港→自宅まで手荷物を無料宅配サービス、➂手厚い海外旅行傷害保険です。
11,000円の年会費がかかりますが、新規入会で5,000ポイント戻ってくるし、年1回の海外旅行で年会費以上の価値があることは間違いないでしょう。
≫ 楽天プレミアムカードの詳細情報をみる続いて『エポスカード』をおすすめする理由は、➀年会費無料、➁海外旅行傷害保険(自動付帯)です。
一般的に、クレジットカードに付帯している海外旅行傷害保険は“利用付帯”です。
つまり海外旅行に伴う交通費や宿泊費を渡航前にクレジットカード決済していることが条件になります。
一方、エポスカードの自動付帯は、“持っているだけ”で海外旅行傷害保険が適用されます。
エポスカードは年会費無料なので、海外行くなら持っていて損はない(むしろ得する)クレジットカードです。
海外でのクレジットカードに関するトラブルQ&A
海外でカード決済する際、現地通貨を日本円に両替して請求するため、海外利用手数料が発生します。海外利用手数料はクレジットカード、カードブランドによって異なります。楽天カードの場合、以下の海外利用手数料が発生します。
・VISA:1.63%
・Mastercard:1.63%
・American Express:2.0%
・JCB:1.63%
※為替レートは各カードブランドが定める決済為替レートが適用されます。
海外ATMでキャッシングする場合、各クレジットカード会社が定める海外ATM手数料(1回あたり110~220円)と、利息手数料(年率18%)が発生します。
詳しくは、エポスカードで海外キャッシングできない!原因と対策を徹底解説のページをご参照ください。
ATM側に問題あるケースがほとんどです。たとえば下記のような原因が考えられます。
・ATM取引時間外
・ATMに現金が用意されていない
・ATMがカードブランドに未対応
もしATM側に問題がない場合、そもそもクレジットカードにキャッシング枠が付いていない可能性があります。キャッシング利用は事前審査が必要です。ご自身のクレジットカードのキャッシング枠を確認しておきましょう。
不正利用防止のため、至急クレジットカード会社に電話して紛失手続きを行ってください。利用者の多いカード会社の連絡先を以下に載せておきます。
・楽天カード:81-92-474-9256
・エポスカード:81-3-5340-333
・三井住友カード:81-3-6627-4067
※カード会社に電話する際はコレクトコールをご利用ください。
風邪の症状でも、診察費や治療費を海外旅行傷害保険でカバーできます。クレジットカードの海外旅行傷害保険の使い方は以下のとおり。
➀サポートデスクに電話
➁医療機関で診察・治療
➂帰国後に保険料を請求
カード会社によっては、現地での費用の立て替えが不要なキャッシュレス診断のサービスが付いているため、サポートデスクに支払い方法について確認してみてください。
まとめ:海外でクレジットカードが使えない原因は「不正利用検知システム」の可能性が高い
海外でクレジットカードが使えなくなることは珍しい事ではありません。
ほとんどがクレジットカードに搭載されている「不正利用検知システム」が原因です。
この他の原因は以下の通りです。
「不正利用検知システム」以外の原因
- 不正利用検知システムに引っかかった
- 暗証番号を3回連続で間違えた
- カード利用限度額を超えた
- カードブランドの加盟店ではない
- クレジットカードの磁気不良
- お店の決済端末の不具合
- クレジットカードの有効期限切れ
- 途上与信に引っかかった
海外に出発する前に、クレジットカードの利用限度額、引落日、さらに引落口座の残高を確認しておきましょう。
※口座残高不足で引落不可になった場合、クレジットカードが強制解約される可能性があります。
また万が一の時の備えて、カードブランドが異なる複数のクレジットカードを用意しておくことおすすめします。