本記事では、そんなあなたの夢を実現するために、少しでもお役にたつ情報を提供したいと思っています。
本記事の内容
- カフェの始め方に正解はない。少数派の成功体験を聞いちゃダメです。
- 【失敗例】カフェの開業資金1,300万円。
- 本気で開業したいならカフェ巡りでカフェタイムを楽しむな!!
私は2017年から2年と7ヵ月の間、カフェを経営しており、最終的には譲渡売買という形で閉店する運びとなりました。
これからカフェを始めたいと思っている人の多くが「成功体験」に耳を傾けがちですが、それこそが失敗の元になる可能性があるので、本気でカフェ開業を目指すのであれば「失敗体験」に耳を傾けてください。
目次
カフェの始め方に正解はない。少数派の成功体験を聞いちゃダメです
はじめに、残念なお知らせです。
80%以上のカフェは赤字経営
つまり、10店舗のカフェがあれば、経営が順調なのは2店舗くらいってことです。
※個人経営のカフェのお話です。
大袈裟ではなくカフェ経営のリアルですので、しっかり覚えておきましょう。
さて、カフェを始めるにあたってどのように開業のための情報収集していますか??
直接カフェをしている知り合いに聞くこともあるかもしれないし、書店で「カフェの始め方」みたいな本を手に取った経験がある人も多いはず。
しかし、それらの成功体験は夢を膨らませるだけで、あなたの起業に役に立つ情報にはなりません。
特に、書店に並ぶ「カフェの始め方」「成功するカフェの秘密」「失敗しないカフェ経営」みないたカフェ本は要注意です。
それらの本はあなたの夢の成功を手助けするものではなく、あなたの夢を刺激してその手に取った本の購買意欲を掻き立てているだけです。
↓↓↓例えばこういうもの↓↓↓
※こうした本に嘘が書かれていると言っているわけではありません(本をディスっているわけではないです)。
カフェ本を読むべきでない理由
- カフェに対する時代のニーズは変化が速い(書籍はその速度につけない)。
- その本は1つの成功事例をピックアップしたに過ぎず、統計的にはレアケース。
- こうした本が成功バイブルであるなら閉店するカフェは存在しない。
読んでも良いですけど、参考にしたりするのは絶対辞めたほうがいいです。
と言うのも、私が初めて熟読したカフェ本に書かれていたことを信じてしまったために、現座多額の借金を背負った1つの要因になったためです。
利益は初期投資に比例する。
その本にはこのように書かれていました。
つまり、「設備投資は惜しむことなく”良いもの”を揃えましょう」ということ。
事業経験ゼロだった私はこの言葉を鵜呑みにしてしまい、個人規模の小さなカフェにも関わらず、設備投資に多額のお金を当ててしまったのです。
カフェ雑誌には最新の厨房グッズやカフェオーナー養成スクールなどの広告がありますが、それはカフェの夢を膨らませて読者の購買意欲を掻き立てるセールス手法です。
【失敗例】カフェ開業資金は1,300万円
ビジネスで利益を出すための基本は「いかに経費を削減するか」という考え方が重要だと今では痛感していますが、当初の私はそれが理解できていませんでした…。
開業資金が高額になった理由
来客数を見込んで好立地のスケルトン物件を選んだため、テナント契約料と改装費が高くなってしまった。
振り返ってみれば、カフェ営業を始める前の段階でですでに失敗していました…。
それもすべて、ある言葉が私の背中の後押しとなっていたことが原因です。
利益は初期投資に比例する。
初期投資は渋るな。テナント選びも妥協するな。初期投資は惜しむな。それが後々利益となって返ってくるんだ。
そう考えて疑うことさえしませんでした…。
繰り返しますが、成功体験を語るカフェ本には要注意です。
本気で開業したいならカフェ巡りでカフェタイムを楽しむな!!
本気でカフェをしたいと思うなら、自分が出店したいエリアにあるカフェに片っ端から足を運んで全店舗の経営状況の情報収集をしてください。
カフェ巡りを楽しんでいてはダメです!!
カフェ巡りでチェックすべきこと
- 家賃の相場
- 営業時間と従業員数(月々の人件費の概算)
- メインメニュー(原価を推定:ご飯&スイーツは30%と仮定でOK)
- 滞在中の来客数
このあたりをチェックすれば、そのカフェのおおよその利益を推定することができます。
家賃については、周辺のテナント情報や平均坪単価を算出して推定してみればOKです。
実際には、上記以外に光熱費・通信費、広告宣伝費等が経費にかかってきますが、ざっくり10万円と仮定してみましょう。
例えば、以下の様な見積もりを考えます。
例) 25席くらいのカフェを調査
- 家賃相場 → 20万円
- 営業時間は11時~22時、お昼時の従業員は4人→ 1日の人件費は約3万円
- 客単価 → 約1,000円
- 2時間滞在中の来客数は約15人くらい→ 1日の来客数は60人
※正確でなくてもおおよその推測でOKです。
上の例だと、1日の売上は6万円なので、月30日営業していた場合の売上は180万円になます。
1ヵ月の経費はざっくり以下の様な感じ↓
– 家賃:20万円
– 人件費:90万円
– 原価:45万円(原価30%と仮定)
– 光熱費:10万円
合計すると、経費は165万円。
月利益:180万円-165万円 = 15万円
こんな感じで、思い当たるカフェすべてで月々の利益のシミュレーションをしてみると面白いことがわかるはずです。
上の例は人件費が高めなのでオーナーが常時勤務していることを想定すれば、月10万円くらいの経費削減になります。
しかし、月30日営業でオーナーが常勤することはほぼ無理なので、週1の定休日を入れると営業日数は25-26日になり、売上も150万ほどになるため、利益は±ゼロくらいになるでしょう。
実際には、開業時の操業融資の返済があるケースも多いため、マイナス10万円くらいを見積もっておくと、赤字確定です(オーナーは生活費が確保できません…)。
利益が残るカフェはほとんどない。
このような視点からカフェを見ると、実はいつもお客さんが入っていて賑やかなカフェでも、家賃、人件費などの経費が大きく、毎月残る利益はほんのちょっとしかない…というケースも見えてくるはずです。
カフェ営業でサラリーマン並みの20~30万円の給料をとるのがいかに難しいことかがわかるはずです。
学生の頃にアルバイトさせてもらったいたカフェは、客席30くらいの個人経営カフェで、月の売上が300万円を超えていましたが、利益は20万円も残っていませんでした。。
※個人経営のカフェで月300万円の売上は超人気カフェです。
まとめ:カフェの始め方に正解はない。実店舗に足を運んで情報を収集しよう。
これからカフェを始めたいと思っている人へのアドバイス。
本気でカフェ開業を目指すのであれば「失敗体験」に耳を傾け、カフェ巡りをしながら各店舗の収支をシミュレーションしてください。
そのうえで、自分が始めようとしているカフェが成功しそうかどうかを例背に判断してみてください。
カフェを始めたいあなたがやるべきこと
- カフェの教科書は読むな。真に受けるな。
- 情報は営業しているカフェを巡って経営者目線で学べ。
- 収集した情報を基に、理想と現実のギャップを埋めた事業計画を立てろ。
カフェを始める動機として、「カフェが好き」という超シンプルな気持ちがあると思いますが、それだけで経営できるほど飲食店は甘くはありません。
場合によっては、多額の負債をかけてしまう恐れすらあり、当初抱いた理想とは似ても似つかない厳しい現実が待ち受けているかもしれません。
その気持ちはすごく大切ですが、せっかくなら「このカフェの利益どうなっているのか」という経営者目線で各店舗の収支をシミュレーションしながらカフェ巡りをすると、また違った見え方ができるかもしれません。
カフェの売上は最低100万円なければ稼げない【ランチ1日40食売れますか??】