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【大学院博士の進路】給料は?就職している?生きてる?|元PDが見た博士達のリアル

【大学院博士の進路】給料は?就職している?生きてる?|元PDが見た博士達のリアル

もしあなたが修士 or 博士の学生でこのページを見ているのであれば、この先の人生への不安を感じているかもしれませんね。

その不安をさらに煽るかのような「博士が100人いる村」という、にわかに信じがたい童話が語り継がれていることも既にご存知でしょう(製作者不明…)。

要約すると、学位取得後の進路を調査した結果を童話風にまとめた動画です。

この動画の主張は、博士号取得者の8%、10万あたり8,000人とが毎年自殺している可能性を示し、日本の自殺率10万人当たり24人と相対的に比較して事態の深刻さを訴えたものであると思われます。

しかし、これは現実的な統計に基づく話であるかは正直わかりません…。

さらに言えば、その後の追跡調査でより深刻な事態になっている可能性も考えられます。

例えば、博士号取得後にPDとして職につけたものの任期が切れてそのあとは…。

あ、すみません。。不安をさらに煽ってしまいました。。

でもまぁ、私は生きていますから。笑

根拠のわからない話で不安を煽られていてもしかたないので、私が元PDの時に見てきた同僚の進路や博士の学生たちがどうなったかをご紹介したいと思います。

※今回のお話はあくまで私が見たリアルであり、すべての博士の方がこうである、というわけではないので参考までに留めておいてください。

≫【博士が100人いる村】はデマ!? 元理系女PDが実体験を含めて考察

博士は就職できない!? 元PDが見た博士達の進路(就職・進路・結婚など…)

私自身の話は、、聞きたいですか?笑

もし興味があればnoteに詳しい経歴を綴っておりますので、お時間ある方はご覧くださいませ。

もしよろしければ、サポートいただけるとうれしいです。m(_ _)m

≫ 私の経歴と借金についてのnoteを読んでくださる方はこちらへ

さて、私が元PDの時に見てきた同僚の進路や博士の学生たちがどうなったかを見ていきたいと思います。

ちなみに、大学名は伏せますが今回のお話は私立中堅大学です。

東大や京大の博士たちとは全く違うと思いますので、そのあたりをお忘れなく。

※東大、京大はやっぱり博士のレベルがまったく違います…。

大学院博士課程卒業後(博士号取得者)のリアル

Aさん
Aさん
現在37歳 最終学歴:博士号取得
(既婚 子供なし)
  • 学位取得後に指導教官の推薦により他大学でPD(任期3年)として勤務し、任期切れ直前に他研究所に技術員として転職(この時の手取りは月収は18万くらいだったそうです)
  • その後、元指導教員の推薦により他大学のPDに転職し、そこで学振をとることができ任期切れの不安を抱えながら研究しています。
  • 推定給与:30万円/月
Bさん
Bさん
現在33歳 最終学歴:博士号取得
(既婚 子供なし)
  • この方はちょっと特殊で、大学院のころから指導教員がほとんど書き上げた論文をBさんをFirst authorとして投稿し次々と実績を積み、学振で海外特別研究員となりました(マジ許せねー)。
  • しかし帰国後は就くポストがなく元指導教員の推薦により出身校の大学事務員に就いています。
  • 推定給与:15万円/月
Cさん
Cさん
現在32歳 最終学歴:博士号取得
(既婚 子供なし)
  • この方はかなり優秀。私と同期で同プロジェクトにPDとして採用されていましたが、そのプロジェクトの先行き不安から任期5年にもかかわらず、任期2年を残して国立研究所に公募があったポストに転職していきました。
  • 教授までスムーズにのぼっていくと思われる方です。
  • 推定給与:36万円/月

※趣味でWebアプリの開発をしていたため副収入もありそう。

Dさん
Dさん
現在34歳 最終学歴:博士号取得
(既婚 子供なし)
  • 博士課程は最短で3年ですが、この方は5年目で博士号を取得した苦労人。
  • 現在はPDについているようですが、PDになってから1本も査読付き論文が出ていない様子であるため、任期が切れるとどうなるかわかりません…。
  • 推定給与:30万円/月

おや?こうしてみるとみんな結婚していますね。

ただし、博士号を取得したにもかからわず、パートの主婦の方と同じ職についている方もいるのが現状です。

なぜ就職しないのか?と思う方もいるでしょうが、ポストはなくても研究を続けたい(というか研究を続けざるを得ない…)からでしょう。

博士課程進学後の学生たちのリアル

さて、せっかくなので大学院博士課程に進学したけど学位取得に至らなかったケースの学生についても触れておきます(あくまで私が見てきた博士課程の学生であり、すべての方がこれらの例に当てはまるとは限りません)。

Eさん
Eさん
現在34歳 最終学歴:修士修了
  • 極めて優秀な学生だったんですが…。
  • しかし、D1の頃に指導教員との仲が悪くなってしまい研究室に顔を出さなくなった結果、指導教員は単位を認めずD2に進級できない?状況になってしまったため自主退学して、その後はわかりません…。
  • 指定給与:????/月
Fさん
Fさん
現在32歳 最終学歴:修士修了
  • 主張は強い学生であったものの、修士課程のころから研究に進展があまり見られずそのまま博士課程へ進学しましたが、博士2年の頃に退学。
  • 噂によると就職が決まっための自主退学だったようですので、そもそも博士に進学した目的は就職活動を続けるためだったのかもしれません。
  • 指定給与:????/月
Gさん
Gさん
現在30歳 最終学歴:修士修了
(未婚 子供なし)
  • 真面目で一人黙々と作業をするタイプの女子学生。
  • 博士課程へ進学し、D3のころには学位論文の執筆も取り組み始めようとしていましたが、そのころまでに査読付き論文が一本もでておらず学位申請条件を満たさないため、D3で単位取得退学しその後、製造業者の工業で働いているようです。
  • 推定給与:22万円/月
Hさん
Hさん
現在29歳 最終学歴:修士修了
(未婚 子供なし)
  • 修士課程の頃に、研究というよりは開発系の作業をメインに進めており、一般的な大学院生をもつべきスキルを持たずして、そのまま博士課程に進学。
  • 自身の研究テーマもあやふやなまま所属する研究プロジェクトの働き手としての雑用をこなしている状況が続き、さらに奨学金の借入や大学院の学費、そして博士号取得が極めて難しい状況にあることを考えた結果、D2にあがる前に自主退学。
  • その後、就職先が決まっているわけでもなかったため、元指導教員の推薦で大学事務の嘱託職員として勤務しながら、引き続き研究活動をしている様子です。
  • 推定給与:15万円/月

おや?こうしてみると博士号取得に至ったケースがありません…。

博士課程に進学したからと言って博士号が取得できるわけではない、ということがわかります。

ただし、これは大学の雰囲気に大きく左右されると思います。

東大や京大では大学院博士課程まで進学する学生が多いため、学位取得に対する意識が強いと思われます。

また、博士号取得は自身の努力と能力は当然必要ですが、それに加えて指導教員との関係性も重要になってくると思います。

実際、そこが上手く行っていっていないと、Eさん、Gさん、Hさんのように博士課程の途中で学位取得を断念せざるを得なくなる可能性もあるかもしれません。

これは、「媚をうって仲よくしろ」と言うことではなく、「自分の研究の進捗状況や進路について学生の方から積極的に指導教員とコミュニケーションを取った方がいいですよ」と言うことです。

 

以上です。

博士はいろいろと大変だ…と思うところもありますが、それは賢く生きていないからだと、過去の自分に伝えたいです。

賢くってどういうこと?と思うかもしれませんが、博士課程に進むリスクをあらかじめ考えて行動しておけば、何の心配もいりません。

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