連日のニュースを見聞きしていると、新型コロナウイルスは日本だけの問題であると錯覚してしまうそうになりますが、世界的に見れば日本はまだまだ被害が少ない状況です。
逆に言うと、『日本はなぜここまで新型コロナウイルスで騒いでいるのだろう??』と疑問を感じざるを得ません。
さらに言えば、なぜ感染者数ばかりを私たちは気にしているのか(報道されるのか)。
感染者の何%が死ぬリスクを負うのか
要するに、感染しても「症状が軽い」「自然完治する」のであれば、それは脅威ではありませんよね(風邪と一緒です)。
そう考えれば(いや、考えるべきですが)、実際の被害状況がどうなっているのか、日本は感染リスクが深刻な国なのか、世界はどうなっているのか、気になりませんか??
今回、私が独自に調べた世界の新型コロナウイルスによる感染被害についてご報告いたします。
目次
【国別比較】新型コロナウイルスの感染者数と致死率

こちらの図は2020年8月15日時点での国別に見た感染者数と致死率をグラフにまとめたものです(データはSMART NEWSが提供する「新型コロナウイルスリアルタイム状況」を参照しています)。
今回は世界の中でも致死率が比較的高い(1.9%以上)21ヵ国をピックアップしています。
なお、感染者数は人口の多い大国とその他とで大きく差があるため、上のグラフでは感染者数を対数グラフとして表示しています(なお、グラフ図中に直接記入した数値は実際の感染者数を示しています)。
さて、この結果を見てどのような印象を持ちますか??
- 致死率28.4%のイエメンってどこ??
- なぜヨーロッパの致死率は高い??
- グラフにある国の多くが先進国であるのはなぜ??
このグラフのデータのみからでも多くの問題が議論できそうですね。
とりあえず、上の3つの率直な疑問について深掘りしてみたいと思います。
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① 致死率28.4%のイエメンってどこ??

イエメンは中東の真ん中でありアラビア半島の南に位置する国です。
日本人には馴染みのない地域なので、正直どんな国なのかまったく想像もつきません…。

こんな美しい街にも新型コロナウイルスが蔓延しているとは信じたくありまえんが、公表されているデータを参考にすると、イエメンの新型コロナウイルス感染による致死率は28.4%であり、世界ワーストワンです。
ただし、現在のところ、感染者数は1,858人であり世界的に見ても多いとは言えませんが、死者数は528人にのぼります(8月15日時点での情報)。
なぜ、イエメンでの致死率がこんなにも高いのか疑問が残りますが、今後の動向についても注視していきたいと思います。
② なぜヨーロッパの致死率は高い??
今回の新型コロナウイルス感染拡大による被害を最も受けているのはヨーロッパ諸国と言っても過言ではないでしょう。
今回の調査により、致死率のワースト10にヨーロッパ諸国が7ヵ国も含まれていることが確かめられました。
国 | 感染者数 | 致死率(%) |
イエメン | 1,858 | 28.4 |
イギリス | 318,193 | 14.7 |
イタリア | 253,438 | 14.0 |
ベルギー | 77,113 | 12.9 |
ハンガリー | 4,877 | 12.4 |
フランス | 249,655 | 12.2 |
メキシコ | 511,369 | 10.9 |
スペイン | 342,813 | 8.3 |
カナダ | 123,630 | 7.3 |
スウェーデン | 84,294 | 6.9 |
なぜヨーロッパでこんなにも被害が拡大しているのか、その理由については諸説ありますが、私の調べた限り、決定的な説は今のところ見つけることができませんでした。
ちなみに、具体的な諸説として、次のことが挙げられています。
- マスクをする習慣がなかった。
- 挨拶でホホにキスをしたりハグをするなどのスキンシップが文化的に習慣化されているため、人から人への直接的な感染が広がりやすかった。
- 高齢者と同居する世帯が多いため、各世帯内で高齢者への感染リスクが高かった。
などなど…。
さらに、アジア諸国での被害が少ないことから『地理的な差がある』という説も考えられているようです。
③グラフにある国の多くが先進国なのはなぜ??
この疑問は今回の新型コロナウイルス感染拡大による被害・リスクを考える上でとても重要な問題だと思います。
普通に考えれば、医療体制が脆弱な発展途上国などで被害が拡大しそうなのに、データを見る限りではその真逆の結果になっています。
具体的な例として、GDP世界ランキングトップ10の国々の新型コロナウイルス感染による致死率をチェックしてみましょう。
GDP順位 | 国名 | 致死率(%) |
1 | アメリカ | 3.2 |
2 | 中国 | 5.3 |
3 | 日本 | 2.0 |
4 | ドイツ | 4.1 |
5 | イギリス | 14.7 |
6 | フランス | 12.2 |
7 | インド | 1.9 |
8 | イタリア | 14.0 |
9 | ブラジル | 3.3 |
10 | 韓国 | 2.0 |
GDP世界ランキングトップ10の国々で致死率2.0%以上(インドは1.9%)という被害がでているのです。
つまり、今回の新型コロナウイルスは先進国を狙い撃ちしたかのような被害状況と言えます。
こうしたデータを見ると『実は新型コロナウイルスは地球にとってもワクチン』という見解が出てくるのも理解できますね。
現実に、ベネチアの運河が綺麗になったという報告や外出自粛により大気汚染が改善されたというニュースが報道されています。
では、新型コロナウイルスは何者かによる仕業だったのか…と考えたくなる気持ちはありますが私たち庶民がそんな情報を知りえることができるわけもありません。
そのため、ここでは現実的に考えられる原因を一つ述べたいと思います。
ズバリ、先進国で被害が拡大した原因は『人口ピラミッドに答えがある』と考えています。
上図の様に、先進国の世代別人口分布をピラミッドで表すと典型的に「樽型」になる傾向があります。
一方で、GDP世界ランキングで上位に入らない国の人口分布は先進国とは異なる特徴がみられます。
(上図の3か国は適当にピックアップした国であり、特に理由があるわけではありません。)
これらの国では若い世代に人口分布が集中するピラミッド型になっていますね。
つまり、『先進国で致死率が高い理由は、高齢者の人口割合が高いから』と説明することができそうです(何者かの陰謀ではないようです)。
さらにこの考察結果は、『新型コロナウイルス感染拡大の被害は、国や地域に関係なく、高齢者への被害が極めて大きい』ことを示しています。
そうなんですよね。
そこが引っかかるポイントですが、、しいて言えば、イエメンの感染者数は諸外国と比較すれば極めて少ないため、感染者数の母数が実際とは異なる可能性が考えられます(つまり、無自覚感染者数が多いため正確な感染者数が見積もられていないかもしれません)。
調査不足ですみません。。
まとめ:新型コロナウイルスの被害は国や地域に関係なく高齢者に拡大している
日本でも高齢者への感染が懸念しされており、高齢者施設でのクラスターの発生をいかに抑えることが重要であるかの議論が始まっていますね。
本記事で示したデータから、新型コロナウイルスの感染リスクを負うのは高齢者であることは明確です。
結論はわかりきったことであると思いますが、具体的なデータを背景に1人1人が改めて考えてみることで、新型コロナウイルスについての関心も高まるのではないでしょうか。
本記事で示したデータを知ることで、『脅威に対する偏見や誤解を避け、私たちが本当に考えるべきことは何なのか』ということを真剣に考える判断材料になれば幸いです。
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