奨学金

山本太郎さんが掲げる「奨学金徳政令」に思うこと

山本太郎さんが掲げる「奨学金徳政令」に思うこと
あなたも奨学金の返済を抱えている奨学生ですか??

私は大学学部の4年間と大学院修士/博士課程5年間の計9年間の学費を奨学金で賄いました。

そのため、一人で奨学生番号を4つも保有した自称トップ奨学生です。

≫【奨学金総額1,200万円超】あなたの借金は思い詰めるほどの悩みではない

そんな私やあなたが気になってやまないこと。「奨学金徳政令」

この記事はこんな人に読んで欲しい
  • 奨学金を借りている奨学生。
  • 奨学金徳政令について不満に思っている奨学生とならなかった人 or すべに奨学金を完済した元奨学生。

先日、ツイッターに山本太郎議員さんの演説に対するコメントを投稿をしました。

初めて政治に関心を持ちました。

正直に言うと、これまで山本太郎さんに対して良い印象をもっていませんでした。

国会での映像を見ても、俳優としてのイメージが強いせいか発言がいちいち芝居がかっていて、感情的で独りよがりなイメージを感じていました。

しかし、ここ最近 YouTube にあがってきている演説の動画を見て考えが一変しました。

この人は何かを変えるかもしれないなぁ。

そんな思いを感じ、心が揺さぶられました。

さらに山本太郎氏の演説を聞き進めていると、聞こえてきた気になる政策。

奨学金徳政令。

奨学金を借りている方ならもうご存知かもしれない耳障りの良い政策。

しかし、正直なところ、耳障り良すぎて期待できない…。

そんな奨学金徳政令について、自称トップ奨学生なりの意見を綴らせていただこうと思います。

奨学金徳政令とは

これは山本太郎議員率いる「れいわ新撰組」の掲げる公約の一つになります。

簡単に言えば、日本学生支援機構から奨学金を借りていた方々の返済をチャラにしましょうとうもの。

そんな奨学生にとって都合のいい話があるのでしょうか…。

奨学金徳政令を実現させる方法

  1. 大企業などの法人税に累進課税を導入
  2. さらに所得税の累進性を強化
  3. これにより29兆円の財源を確保
  4. このうち10兆円を奨学金貸付残高10兆円に当てることで完済

参照元:山本太郎氏「れいわ新選組」の公約は実現する!?

奨学金徳政令を実現させる具体的なプランはすでにできているようです。

しかし、「借りたものは返せ」という意見は相当数あがってくることが予想され、返済完了した人からすれば「不公平」と呼ばれれるであろう政策です。

奨学金徳政令の狙いは何なのか

そもそも、こうした大胆な政策はいったい何を目的にしたものなのでしょうか。

「若者の票集め」という意見もあると思いますが、実はそうではありません。

奨学金徳政令の狙いは少子化対策。
奨学金で苦しむ若者を救済し、自立した経済活動を促すことで若い世代が家庭を築きやす環境を整えることを狙いとした施策。

ただし、皆さんが知らない事実があります。

それは、平成25年度までは少子化対策と言う名目の元、国は奨学金制度の拡大に大きく事業費を計上して取り組んでいました。

その結果どうなったでしょう。

奨学金という名ばかりの学生ローンを背負い社会にでた結果、何百万円もの借金返済苦に陥る若者の貧困が問題となりました。

山本太郎氏は、奨学金制度のことを「国がやってる武富士」と表現しています。

ここで皆様に知って頂きたい事実があります。

奨学金制度を運営する日本学生支援機構JASSOは奨学金の利息および延滞金により年間約364億円もの収入を得ているのです(以下の青ライン)。

国により莫大な授業費を計上して推し進められた奨学金制度は、日本学生支援機構に年間爆倍な利益をもたらす金融事業と化したのです。

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つまり、奨学金制度は国が意図的に学生に背負わせた学生ローンと言えます。

奨学金の実態は学生ローンです。

それにもかかわらず、学生を支援するかのようなニュアンスを含む「奨学金」という名前を未だに訂正しないのは、もはや意図的に仕組まれたと言える根拠ではないでしょうか。

また、日本では大学教育費は自己負担となる事が一般的ですが、これは世界的には異常ともいえる制度出ることを知ってください。

特に欧州では大学の無償化、さらに給付型奨学金が一般的となっています。

しかし、日本はあろうことか、大学の学費は年々上昇し続け、それを自己負担させるために奨学金とは名ばかりの金融商品の貸付を推し進めてきたのです。

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こうした事実を知った上で、奨学金徳政令についてもう一度考えてほしいと思います。

#奨学金徳政令 をピックアップ

ツイッター上に上がっている奨学金徳政令に対する意見をいくつかピックアップしてまとめてみました。

確かに、奨学金は新社会人を社会の歯車にしがみ付かせるための政策になっているとも思えるシステムとなっています。

国家レベルで、税金を納めるための労働者となる社会人を育てるために、大学生の時点で奨学金という餌を与え、卒業後は返済のために働かなくてはいけないという言わば強迫観念により労働を余儀なくされ、さらには税金も徴収されていく、というサイクルが成立します。

比喩するならば「大学という工場に奨学金という燃料を注ぐことで税収を徴収するための労働者を大量生産している」という見方ができるでしょう。

この政策に複雑な想いを抱く要因はこの現状があります。

奨学金を貰いながら、日々バイト暮らしをして就学しない大学生はともても多いです。

奨学金を借り、そのお金で遊びほうけているもの事実。

お酒やパチンコ、競馬などをしている大学生は相当数います。

私は総額1200万円の奨学金を借入しました。

こんな私でも奨学金自己責任論には納得できます。

大学院で博士号を取得した後は、研究員としての固定給で月35万、これまでの研究過程で培った力を生かして月20万、計55万円の月収を想定していたため、多額の奨学金も返済できると考えていました。

しかし、現実は思うように生きていくことができません…。

奨学金徳政令は既に完済している人からすれば不公平といわざるを得ない政策です。

しかし、この世はそもそも生まれた時点で不公平でしょう。

税金が何に使われるのか、その使い道が身近な知人に対して実行されるのみであれば、私にはなんのメリットもないじゃないか… しかしデメリットもありません。

そもそも、理不尽な使い方されている税金だって現状多くあるはずなのに、それが身近に感じないからこそ、そこまで不満に思えないということは多々あります。

例えば、研究者(大学の教授など)に国から割り当てられる研究費、その元は税金です。

その研究費がどのように使われているのか、知らない人は多いでしょう…。

さらに個人の損得勘定による不公平を言うならば、子供のいない人にとっては児童手当なんてなんの得にもなりません。

しかし、個人の損得勘定ではなく、日本全体を考えれば児童手当は現状以上に必要であり、より予算を割り当てるべきものだとも思えます。

個人的には「大学生のバイトを禁止」すべきだと思います。

しかし、前提として大学無償化、さらには給付型奨学金の普及が実現しなければなりません。

そうした制度が実現するのであれば、大学生は学業に専念する義務を負うべきであると考えます。

大学無償化/給付型奨学金は国による若者への先行投資となります。

そのため、投資を受ける当事者(学生)は、その出資者(国)の利益になる様に就学に励む義務を負わなければなりません。

奨学金を借りる段階(多くが大学1年生の19歳)で、卒業後の将来のことまでその時の収入を含めて具体的に考えられるかと言うと、難しい問題になります。

「借りたものは返せ」という意見にも同意しますが、それと同時に「貸した方にも責任はある」とも思います。

例えば、連帯保証人が立てられない時には機関保証制度が利用でることになりますが、この機関保証制度はあまりにも危うい制度であり、こうした制度を設けてること事態が本当に「学生」を「支援」するための制度であるのか、という疑問を感じます。

≫【年10%の遅延損害金】知らないとやばい奨学金のペナルティー!!

日本学生支援機構が遅延損害金により得る年間収入は39億円にもなります。

奨学金徳政令に関して賛否両論あるのは、そもそも日本の奨学金制度の異常性を理解していないためであると思います。

海外での奨学金の有り方と日本の奨学金との違いを理解し、問題点を把握したうえで、日本学生支援機構が奨学金をどのように運用しているのか(金融事業化しているのか)、そのそも利息の付いた金融商品がなぜ奨学金と呼ばれているのか、ということから考える必要があるのではないでしょうか。

返還特別免除制度(現在は廃止されている制度)

この制度をご存知でしょうか?

私が大学院にいた10年前でも知らない学生が多かったため、現在の大学生はほとんど知らない制度かもしれません。

この制度は、平成15年度(2004年)以前に大学院第1種奨学生が対象となる返還全額免除の制度です。

参考ページ:教育または研究の職に係る返還免除(廃止)

ただし、この制度は大学院で借りた第一種奨学金に適応される返還免除制度であったため、学部で借りた奨学金の返還免除制度ではありません。

もし、この制度が現在も廃止されずに残っていたのであれば、私は研究職を続けていたかもしれません。

そもそも、この制度が廃止されたことにより多額の借金を抱えた方も多いのではないでしょうか?

例えば、この返還免除制度を受けることを前提として、大学院前期後期を経て博士号を取得するまでの過程で5年間の奨学金を借りていた場合、2004年とそれ以降では大きな差が生じますよね。

私の場合、大学院後の第一種奨学金の借入額は650万円になります。

この借金が免除になるかならないかの差はそもそも大学院への進学を左右する問題ともなり、研究職を目指すかどうかの選択に大きな影響を及ぼします。

このように、あまり知られていないかもしれませんが、過去にはすでに不平等とも言える返還免除制度の廃止が実行されているのです。

条件付きの奨学金徳政令であればOK!?

日本の奨学金制度には明らかな問題がある事は明らかだと思います。

少子化対策の名目の元に推し進められた奨学金制度の拡大、その結果、若者の貧困を招き未婚率の増加、そして少子化を推し進める結果となりました。

その裏で、日本学生支援機構JASSOは奨学金の利息および延滞金により年間約364億円もの収入を得るシステムを構築しました。

この事実を受け入れ、日本はそのシワ寄せを被る若者を救済すべきであると思います。

しかし、こうした大胆な政策がすぐに実行できるかと言えば、現状で期待はできないでしょう。

そこで、奨学金徳政令の実現性を高めるために、以下の条件をつけてみてはどうでしょうか。(→ 山本太郎様)

  1. 学部生の奨学金に関しては各大学の成績優秀者上位20%を全額免除
  2. 大学院以降の奨学金については全額免除

大学院を特別扱いする理由は、大学院生は研究機関での業務を伴うため、学生と呼ぶ立場からは本来一線を引くべきポジションであると考えているためです。

大学院生は、専門性に優れた研究を行う若手研究員と呼べます。

むしろ、大学側は大学院生に対して給与を与えてるべきであるとも思えます。

日本は、大学院生、若手研究員を粗末に扱いすぎでしょう。

これでは優秀な若手研究者は外国へ流れていくか、私のように研究をやめてしまいます…。

大学院生にこそ国は先行投資すべきであるとも思います。

もし、今後大学院生が学費生活費で苦しまず、さらには給与を得られるような制度になっても、そんな制度がなく奨学金に頼るほかなかった私は「不公平だ」なんて決して思いません。

より良い研究環境の構築は研究職から足を洗った私にとっても喜ばしい事です。

 

以上になります。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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